こんにちは。
部屋の片付けをしていると懐かしいものを見つけました。
中学~大学1年生で頂いた手紙です。当時の恋人からの。
今となっては微笑ましい思い出ですが、残しておくのも女々しいし、かといって置いていても読み直すことはほとんどありませんから細かく刻んでさようならしました。
以下はただの個人的昔話ですから興味がなければ無視してください。
私が中学生の頃はiPhone4が発売されてすぐなんていう時代でしたのでLINEなんかもちろん存在しませんし、メッセンジャーもskypeくらいしか利用していませんでした。
学校以外で何か話したいのならば、帰宅後にPCを立ち上げてskypeを起動して相手がログインするのを待たなければいけません。
はたまた、当時私と友人たちの間で流行っていた、「オンラインゲームは○クソン」の『ルーンの子供たち』原作のゲームにアクセスしてチャットを飛ばしてみるなんてことをしていました。
ガラケーが主流でしたからメールを1分に数通送る生活です。今考えるとメールだと思えないくらいの密度で送受信してましたね。20字も書かないメッセージのやりとりを「送信しています...」を挟んで何時間も楽しんでいました。
懐かしいったらありゃしない。
今日びメールで連絡なんて通販の返品手続きくらいですよ。
会話といえば学校の休み時間や部活が終わりに交わすのが定石でしたので、手紙はといえば手書きのものを直接渡していました。
休憩時間にドキドキしながら女の子の教室へ向かい声をかけるのです。
多感な中学生は「ヒューヒュー」なんて茶化すんですよ。やめろやめろ、ただでさえ照れるんだからこれ以上煽るな。
逆に女の子からもらった日には家に戻るまでウキウキして落ち着きませんでしたね。
その場で読むわけにもいかず、かといって一旦忘れて部活に集中しろというのも14歳には難しいのです。
まあ、ネトゲの中でだけ仲の良い人(実際に会ったことはありません)には「聞いてくださいよ。今日嫁がね…」とかのろけてましたよ。
「俺も若い頃は恋人のことを嫁だとか呼んでたなあ」と返してきたので、きっと彼は20代後半、あるいは40代だったりしたかもしれません。
わき道に逸れました。戻りましょう。
字の得手不得手はさておき、手紙は温かみがもう半端じゃない。
書き手が確実にしたためてくれているわけです。「あり」と入力して「ありがとうございます」をピっと押すだけのスマートフォンでは成し得ない行為です。
感謝を伝えるために書き手が「ありがとう」と筆を運び、それに相当する時間を費やしてくれているのです。
当時の私がこんなことを考えていたかどうかは不明ですが手紙を残していたのはきっと人情がそうさせたのでしょう。
現在小学生中学生の子供たちは当たり前のようにスマートフォンを手渡され、デジタルネイティブとして様々な技術を享受しています。
人との連絡が一段と楽になったが故に、字を書く場面が少なくなるばかりでなく会って話す機会が減ってしまいました。
インターネットを介して遠くの人とも繋がれる世界になったからこそ、身近にいる人々との関係がどうなっているかを見つめてほしいですね。
4人で集まってるのに全員黙りこくってスマホを触っているのは本当に「帰れ」
では、またお会いしましょう。
さようなら。