おはようございます。
藤次郎を拾ってきました。祖母が捨てようとしたものです。
通すだけの砥石でももうダメになったのでしょう。刃もたくさんこぼれていました。
母が包丁を新しくしたいな〜と言っていたのと、単純にまだ生きている包丁なので使ってもらいたい…。
そんな単純な理由でこいつを研ぎます。
こちらの砥石を使います。
10分以上給水させてもすぐに水がひいていけば研ぎ汁もあまり出ませんが、そこそこ研削力はあります。わりかし面も崩れにくい。
#400,#1000です。私には十分です。
こんな土台が付属します。底面には滑り止めもついて。
ただこいつが問題で、砥石を嵌めようとしても寸法が微妙に合わない。
おかげで砥石が欠けちゃいます。角を削ればきっと入るんでしょうが、今度はガタつきそうで怖いのです。使いますけど。
ホームセンターの包丁置き場の近くに鎮座してるはずですので、気になる方はどうぞ。
砥石を水風呂に浸している間に、欠けた刃を揃えましょう。刃に対して直角にヤスリを当てて、こぼれた溝が溝ではなくなるくらいに刃を失くします。
ここで細かく整えても仕方ありませんからガシガシと。
ただ削り揃えた段階と研ぎ終えた後がほとんど変わらないので省きます。
荒砥でシコシコ…
簡単な刃付けですから両面で15分くらいやればカエリも出ます。
あとはいつも通り。
茶色くなってましたが完全に錆びたわけではありません。ちゃんとしたヤスリでなくとも、スポンジなどでしばらく拭いてやれば汚れは落ちます。
で、こんな感じで
軽く力を入れれば切れるほどになりました。
側面の傷も、細菌繁殖の原因たりうるので削り落としたいのですが、洗ってから水分を拭き取っておけば抑えられます。
藤次郎は藤寅工業という会社が作っていた包丁の一群です。コレがたいそう有名になったのと、そのせいで社名を誰も憶えてくれなかったので数年前に藤次郎株式会社に社名を変えた、という話をどこかで聞いた気がします。
詳細はご自分で確かめてください。
ちゃんと作られた包丁が、まだまだ現場で戦える包丁が打ち捨てられているのは本当にもったいない。
自分で研がなくても研ぎ屋や金物店に持っていけばまた復活しますから、すぐ買い替えてしまうのはどうか控えてください。
では、またお会いしましょう。