こんにちは。
ジャンクのCITIZENをバラします。
このGraceはとある方からご厚意で頂いた機械です。まだ会ったこともないのに、人づてにこれを私にくださったことをこの場を借りて感謝します。
CITIZENのGraceは産業技術史資料データベースによると
当時、国産最小サイズのムーブメント(11.8mm*14.0mm-3.25mm)を開発使用した手巻婦人用二針腕時計。これ以上小型のムーブメントは出来まいとの自負からキャリバーナンバー(機械番号)はアルファベットの最後の文字「Z」を使用しました。
するってぇと今日はとにかく小さいムーブメントを広げていくわけだな。心臓を捧げよ!!
ちなみに以降に小さいムーブメントが出ていないかネットで軽く調べてみましたが、見つかりませんでした。でもこの時計より小さいレディスの腕時計を持ってるんだよなぁ。
さ、いただいたままの状態はこう。
業務感あふれますわ。ずっと時計で仕事をしている人たちってジャンク時計をジッパー付きポリバッグに入れて保存してるんですね。手慣れすぎていてむしろ雑になってますね。私もこういうのでいいやと思える日が来るんでしょうか。
袋の中身。
バーインデックスが1本外れているのと、時針秒針、オシドリが転がり出てきました。ジャンクらしい状態に安堵。なお巻き上げてもザラ回しのようにシュイーンと歯車が高速回転してしまい、テンプ周辺へは力が伝わっていません。
文字盤は側面からネジで固定されているようです。回してゆるめましょう。
文字盤の裏側には大きな穴が空いています。いわゆるオープンハートみたいに文字盤側から機械内部が見えるようにしようとしたのでしょうか。互換性残し?
なぜかテンプを外せなかったので仕方なく香箱から取ります。
理性が追いつかなかったので全容の撮影、無理です。
横からみるとよくわかるのですが、この機械はガンギ車が死んでいます。軸が折れてハマらなくなったのですね。
上と下の軸を見比べるとより一層明確です。
軸の先端の細さが圧倒的に違います。
そうこう言いながら表側の分解が終わりました。
裏輪列の切り替え機構のあたりも苦手ですが攻めますよ。まずは写真で記録
飛んでいきそうな細いのが見えますね。両手を駆使。
えっちな脚だ...///
とりあえず飛ばさずなくさず穏やかに完了。
パラショックのあたりはまた今度さわってみましょう。今回は組み立て直して終わります。
長くなってしまうので後編へ分けましょう。
では、またお会いしましょう。