たくさんの汚れに邪魔されながら到達した表側のテンプを外したその先は...
なんとETAの文字。どこまでもいる奴だ。
cal.2391なぞ初めて聞きました。調べると50年代60年代の機械。今ほどのさばっていない頃のETAでしょうか。
現行の汎用機のイメージだと28800振動ですよね。このcal.2391はなんと18000振動!時代を感じますね。21600振動ですらロービートなんて言われる今だからこそ18000や14400振動に回帰して高耐久を目指すってのもいいんじゃないかな。
ETAは内側が肉抜きになっている丸穴を採用する傾向があるようです。他のムーブの部品で代用できなくて嫌い。
どこのあたりにグリス塗っていいのかが分からない。見えないところですからべったり内側に塗ってしまいましょうか。
このコハゼバネをどのメーカーも生涯に渡って採用してほしい。
ヤレてるだけかもしれませんけども、このバネは力がかかっていません。隙間に置いてあるだけ。竜頭から伝って力が加わった場合のみバネが湾曲し反発するようになっています。
ですから脱着の際にはじき飛ばす恐れがありません!私はバネ恐怖症をもっているため、押し込まれたバネが嫌いです。
シチズンホーマーやhmtと同じ2番4番車が同列に配置された輪列かと思っていました。
↑ cal.2391 ↓ hmt cal.0230
ケースを開けたときは真ん中で三角形を作った穴石を目印にして安易に捉えていました。はじめは何も気が付かなかったんですが、2824−2の自動機構なし状態とほとんど同じ。
以下本物のETA2824-2の手巻き状態。
もう一度CORUM。
受けの形や石の大きさに惑わされての早とちりです。どう見ても同じ配置。本当にありがとうございました。
手巻きのみカレンダー無しはサスガといったところです。ところどころで汚れが見られるものの機能には何も問題ナシ!
ゼンマイも油ぎれなだけで錆びてない。脱進機周りも欠けてない。歯車にガタはきていない。低振動ゆえかは明らかでないものの、良好な状態を保っています。
清掃注油後は平姿勢270°前後、縦姿勢240°前後の振り角を叩き出しました。安定しています。50年以上経っているだろう機械がまだまだ元気にチクタク鳴る姿を見るとつい笑みがこぼれます。
コルムを知ったのは昨年でした。ブランドには興味がなかったのが原因です。
おいくら万円で二次流通しているんですかね。次の時計を買うためにもいいお値段で売れてほしい。ブランドの力を信じましょう。
では、またお会いしましょう。