BUREN ETA 561.101 練習分解という過去の記事で一度バラバラになってもらったクオーツがあります。
今日はこいつで実験をば。
現状だと消費電力が1.9~2.0μA。高いですね。ETAの資料がインターネットで見つからないので定格がわかりません。
ですが一般的に三針のクオーツですと0.7~1.2μAの範囲でなければアウトと考えます。国家試験の7N43でもこの程度でなければ一発アウト。
普通のオーバーホールでは面白くないと思い、AGSで行った応急措置の拡張版を試します。
エタノールで丸洗い。
前回は回路だけを洗いました。今回は回路とコイル以外をまるっと洗います。
結論だけいえば「使えそう」。
油膜や汚れも剥がれるしすぐ乾く。油をさす箇所が少ないクオーツにはちょうどいいかも。
まず機械だけにします。
回路とコイルは外します。
ここからが本番。勇気を出してダイブ。
恐ろしい光景。プラ部品もないし心配事は何もないはずなのに。
さて水揚げして乾燥。測定してみると...
1.7μA。
変わってないな??
消費電流にほとんど変化なし。ソナーで聞いてみてもパルスは正常。つまり2μA弱で定格だってのか...。嘘だろ...。
セイコーのキャリバーでB337やB004は、モジュールの定格が1.5μAでSR721W電池が2年もつ。7T22などのクロノムーブは2.5μAまで許容範囲。
と考えたら1.7μAでもSR721SWが2年。クオーツの寿命平均が3年くらいですからいいんでしょう。
問題なく動いているようなので形に戻してあげましょう。
こんなに傷の入った超硬ケースは見たことが無い。
直線ラグ?のオクタゴンケースもいいですね。17mmのベルトを持っていないため、使うかどうかは不明。
クオーツを全部分解しなくても簡単に洗えて、問題なく動作までもってこられるのがわかり、一つ得るものがありましたね。
次はちゃんとパルスが2回出ていて消費電流が異常に高いものを用意して試すようにします。
では、またお会いしましょう。