めちゃニカルリコー ムーブメント40番。
メカメカしさがありました。
今回預かったのはリコーの時計。分解清掃と曜板の角度調整です。
リュウズ1段引きで時刻合わせ、2段引きで日付早送りの様子。
なーんか、どこかで見たことある気がするなぁ。
昔はバラのロゴを今はシンプルな盾のロゴを使っている、王冠時計のグループでこんな時計を見たことがあるような...。
そんなことはさておきオープン。スクリューバックはある種の安心感があります。
裏蓋が綺麗なままですね。今まで一度もオーバーホールを経験していない可能性があります。
仮にそうだとすると摩耗による精度低下が考えられます。まあそもそも50年近く経った時計に精度を求めるのもどうかと...。
今回さわる機械はリコーの中の40と呼ばれる機械のようです。
https://watch-movements.eu/blog/en/2019/12/02/ricoh-automatic-watch-movements/
日本語では情報がほぼ見つからないリコー ムーブメントの詳細が上記ページに掲載。こういう時は外国語での検索に尽きます。
文字盤に「R40」と書かれているため見当はついていました。
テンプは一度交換されたのでしょうか、仕上げと色が異なります。
何て呼べばいいのか。飾らない、無骨、地味。裏スケじゃないから別にいいんだけども。
テンプが左回りに伸びてくる形はセイコーとも関係しているのかしら。
文字盤を外すとすぐに曜板。
Cリング的なおさえは存在しないようです。ジャンパーで固定されてるから大丈夫なのかな?
さて今回の要望であるデイディスクのズレはここで調整しておきます。
裏についているこの歯車と本体側の爪の噛み合いで角度が確定します。
軽く圧入されているだけのため触りすぎるとゆるんで外れますから注意。外れたら頑張るしかない。
おさえを外したらこんな感じ。歯車だらけでメカって感じ。
クリスタルセブンにも似たような花がついてたのは記憶してる。
この感じはあまり好きじゃないなあ。アンチカレンダーの私には不要。
2段引きで早送りはこの2つで追加されているもよう。
リュウズを2段目に引くと下側からぐるりと伸びた腕が押されて、それに連動してピンの付いた部品が動く。ピンがカレンダーを押して早送りが完了する。
時間変更をしようとしたときに間違えて日付を送るなんてことが容易に想像できるのに、当時の人は気にしなかったのでしょうか。
デイディスクの調整で意外とてこずって疲れました。
後半はコーヒーブレイクを挟んでからにしましょう。
では、またお会いしましょう。