2段引きカレンダー送りに疑問を抱きつつも次は自動巻き等を分解していきます。
まずは自動巻きのあたりからいきましょう。
ここも小さな歯車だらけでメカメカしさがありますよね。セイコーの女持ちにも似たような切替機構がありました。
クラッチ車なぞは無く、2個の連結した歯車で両巻上を実現。
歯車の一つが回転錘の歯車と常に接しており、回転錘の動きと連動して2つの小さな歯車が「つるべ」のような動きをして次の歯車を同じ方向に回すわけですね。
ここも目に見えるメカ具合があっていいんじゃないでしょうか。
ETAの切替車は注油しづらいのでこっちの方が助かります。
アンクルも女物のように横へ伸びた形。配置が原因でこの向きにせざるを得なかったようで。
ピンが途中にぶっささってるのも特徴的。
その特徴的な配置がこちら。
矢印の方へ力が伝わっていくわけですが、どうしてこうなったって感じ。
せっかく地板も大きいのにもっと余裕のある配置にすればよかったのに。
18000振動だけど、もしかして7Sのゼンマイと交換できたりするかな?と思って比較。
右が7S26Aです。 うーむでかいな。
径も大きいし振動数も7Sのほうが大きいしさすがに無理ですね。ゼンマイが切れたら何と交換したらいいんだろう。
耐震装置は独自のものが使われているようです。その名もMonorex。
これがまあ回しづらいのと石がハマりづらいのとで、出来ればもう触りたくないものです。リコーもおとなしくセイコーと仲良くしとけばいいのに。
独特な雰囲気をもったリコーのcal.40。別名R40。
50年くらい前に発売されたものですから精度は良くありません。が、振り角も240°あり使えます。
てなわけで完了。
あ、間違えました。
洗浄と簡易磨きでかなり綺麗になりました。数日様子を見てお返ししましょう。
ミスらなくてよかった。
リコーの時計をキャリバーナンバー付きで分解・紹介しているところもあまり無いもので、次の誰かに活かしてもらえたらいいな。
カレンダー側はこちらへ。
では、またお会いしましょう。