損するあほう

野良の時計修理技能士がいろんな時計を開いていくブログ。

Shiojiri V348を分解

手持ちのネタが尽きてしまったので、前回のALBAを分解していきます。
ケース番号は V348-6070 機械は V348 です。

なんの変哲もなく、古いクオーツですが分解の様子だけでも見ていってください。

 

ちなみに動かなかった理由は回路の故障でした。内部で断線したコイルが原因だと勘違いしてしまったようです。

早とちり厳禁。測定大事。

 

 

定格値は以下の通り。

ムーブメント: 1.2μA
回路ブロック: 0.4μA
コイル抵抗: 3.0 - 3.4 kΩ
(電池寿命: 5年)

 

外装からカレンダー側の分解まで

よくあるスクリューバック形状ですから基本的には他の時計と同じです。
オシドリは巻き芯を操作すればすぐに分かるでしょう。軽く押し込んで巻き芯を抜けばケースから取り出せます。(撮り忘れ)

裏蓋には電池交換が行われた日付が書かれています。01年9月が最後かな? uk はサインみたいなもんでしょう。同じところで何度か交換されたってことは、そこそこ愛用されていた様子が伺えますね。

 

地板がプラのクオーツですから文字盤は圧入です。
3時と9時のあたりに干支足があります。4時リュウズのせいで位置が他と違うため、注意。

 

文字盤が取り外せたらカレンダーが見えます。曜と日でディスクの色が違うんですね。7Nは同じ色なのに。

 

曜板を外す方法はすでに書かれていますね。

旺車止メ座上方ニ外ス C-RING UP WARD.

剣抜きやらなにやらの薄くて固い道具で下からこじてやるだけです。

気を抜くと曜板がボロボロになります。簡単なように思えて怖い作業。

 

ついでに日板おさえのネジ2本も外してしまいましょう。7Nみたいにおさえを回さなくてよいのが嬉しいですね。素直。

 

ここで見える部品は持ち上げるだけで外れます。順番も特に気にしなくて大丈夫。

 

日ジャンパも忘れずに。

それにしても、日送り車の下がびちゃびちゃなのはどうして?? クオーツにこんな多量の油をさす理由はないはず...。

 

ここまでは大変な作業もなく来られました。強いて言えば曜板のCリングが外しづらいくらいですね。

 

輪列と切替の分解

回路おさえが外れずに苦労しました。切替のあたりは部品点数も少なくていい感じ。

 

てわけでネジを回して外したいのですが持ち上げても動きません。引っかかっているようです。
これ、カレンダー側からコチョコチョして外す必要がありました。

左の方にちらりと見えるのが"足"でした。これをくすぐると外れました。私の個体だけなのかもしれないな。

もしおさえが外れない場合は試してみてください。

ってわけで回路がやっと取り外せるように。隙間から少しずつ持ち上げます。

 

マイナス端子周辺に緑青が出ていました。結構長い間放置されてたんだな。
緑青と電池の液漏れは回路をダメにする原因あるあるっぽいんで、気づいたらすぐに対処しましょう。

こういうことがあるから使わなくなった時計の電池は抜いておかないといけないのです。時計屋に持ち込むのも面倒なのは分かりますけど...。

 

輪列受けはネジ1本を外すより先にコイルも外しておくようにしています。どれだけ注意していても、ドライバーが滑ってコイルを切る可能性はゼロにできません。

そうして輪列受けをはずしたらこの通り。各歯車の上下や配置は、まあ普通かな。

 

切替周りだけが残ります。

ちょっと変わっているポイントはカンヌキ。細いパーツではなく1mmくらいある大きな板が巻芯と噛み合うのは案外ないかも。

 

一通り写真で残せてますかね。

回路おさえの"足"以外は見たまま分解していけばよく、わかりやすい構造だったなと思います。

 

おしまい

お疲れ様でした。

古いプラクオーツでも十分分解清掃ができるようになっています。
取り扱いが良ければこのダイバーもまだ使えたでしょうが...。まあ仕方ありません。どこかでV348の仲間が手に入るのを待ちましょう。ケースとかも状態は悪くないから復活させてあげたいな。

 

今となっては珍しい機械のようですから、特段の理由がない限り7N43と交換したほうがいいのかなと感じました。時間や労力と相談。

しかし4時位置リューズは特殊で困っちゃうな。

 

では、またお会いしましょう。

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