こんばんは。
先日ばらばらにしておいた時計をどうにかしましょう。
香箱の中を確認。
ゼンマイの疲労こそ無さそうに見えますがサビがちらほら。グリスをたっぷりのせて蓋をしめましょう。折れそうになってないだけでも儲けもんです。なにしろ数十年たってるかもしれないゼンマイです。
サビは他の部分にも。
キチ車の隙間が赤茶けている。よくみたら左のネジ穴みたいなのもサビてね?
輪列や香箱受けはのせるだけ。のせるだけで簡単かと思いきや、罠が。
角穴と丸穴の逆ネジが逆だった。角穴ネジのほうが通説だとネジ頭が大きいのに、この機械はなんと丸穴のほうが大きなネジを用いていると。
おかげで切替のあたりがうまく動かずに焦りました。部品の位置を覚えておくって大切なんだな。
件の切替え周りは簡単ですね。
構造というか、部品の形はスイス式でもよく見るものな気がする。カンヌキなんかは特に。上からグリスをさせるのは良い。はみ出たぶんはロディコでキレイキレイしておきましょう。
この切替部分の難点がひとつ見つかりました。
巻芯を挿入し直す際に、押し込むだけだとツヅミ車からカンヌキが外れてしまう!なので、回転させながら挿すだけでなく、オシドリを浮かしてあげないとダメ。ケーシングしたあとにこの症状が出たら針差しやり直さにゃならん。ため息。
アンクルもばっちい感じ。
思ったんですけれどもねえ、これ爪接着されてます?シェラックがほぼない?ついてない?キズミをつけただけの私の目では難しいし、かといって触診もこわい。とりあえず地板に装着。
さて問題のパラショックを外して洗浄注油。
これ取り外したあと転がってしまって上下がわかんなくなりました。
軽くあてがいながら把握しましたが、ちょっと調べれば以下の資料が。
ありがてえありがてえ。上下わかんなくなってもこれでだいじょぶだあ。
どこに注油すればいいのか分からなかった問題は、受石に注油してそのまま枠に装着しても流れなかったのでこれで進めます。
最後にテンプを入れたらおしまいだ!あれ!?
ヒゲ持ちのネジがないじゃないか!!!誰だこんなことしたのは!
気づかなかった私も悪いけど、本当にどうかと思うのはネジの代わりに接着剤でヒゲ持ちを固定しちゃった前の人。
前の機械からネジをもらってちゃんと止めてみても振りが200度前後。調子がよくないなあ。
ケースに入れて腕には巻きますけども、乱れが目立つ。気が向いたらもっとガシガシと刷毛で洗ってあげようかな。汚れかサビか、原因は様々あろうかと。
また振りが出たら記事にでもしてあげようかしら。
では、またお会いしましょう。