永久カレンダー的なものが電池式でたったの3年しか持たないって設計ミスな気がするんだけどな。
ロマンはあるよね。
針がたくさんあって星座まで書かれて、なかなか気合が入っています。
こう見てるとカッチョイイけど実用に至るとどうしても読みづらいんじゃないかなって思う。ロマンはあるよ。
どんな形で7つの針が動いているのか。分解していきますよ。
文字盤は圧入。その下の板を外すと歯車がたくさん。
わりと独立して動いているんだなと思いますね。曜日なんか完全に離れてるし、西暦もよく見たら独立してる。
これだけたくさんあると覚えるのが大変です。cal.6700のテクニカルマニュアルを見ていても正直難しい。
プラスチックだらけですから「置いてみて合わなきゃ別の歯車」みたいな対処だと歯をいためてしまう恐れがあります。
24時間針は圧入のプラスチック。針抜きと同じ要領でゆっくり持ち上げます。
時刻を表すためになくてはならない部品なのにプラスチックというはどうでしょうか。オーバーホールを考えるとあまり歓迎できない素材ですね。
これだけたくさん歯車があって金属は半分を下回るのかあ。
仕組みが複雑で設計にお金がかかっていそうだから、こういうところにシワ寄せが来たのでしょう。ケチらないでほしいヨ。ロマンも台無しだよ。
ひっくり返して、大きな大きな回路ブロックを外します。
ほとんど消えてプラスチックだらけになっちゃったヨ。
明らかに小さなクオーツを無理やり拡張した雰囲気がある。見たくなかった一面だなぁ。ロマンどっか行っちゃったかなぁ。
コイルは全部共通のようですね。ステーターは一つだけ穴あき。
プラと金属の軟弱な地板を分離するのが怖い怖い。地板にピンがありすぎるせいで、ゴムの機械台に乗せて作業というわけにもいかないのがなんとももどかしい。
あとはただのクオーツ時計のブロックを分解するだけですね。
この切替まわりが組みづらいので要注意。ローターもプラスチックだらけでつぶしそう、要注意。
何をどう分けたらよいかわからないままごちゃっと分解が終わりました。洗浄しない部品を逃がしておくための入れ物が足りません。
久しぶりにここまで部品の多いクオーツを扱いました。セイコーの7T系クロノか何か以来ですね。
組立はマニュアルを見ながらやればある程度は大丈夫です。問題は針入れですね。
これを見て挑戦する人は気を付けてください。ロマンを求めすぎるといつか道を踏み外すかも。
では、またお会いしましょう。