損するあほう

時計とかタバコとかPCとか、残しておく。※個人の感想です

訳あってCYMA 459は別の時計に載ります

先日動作を確保したCYMAの機械は超安価ムーブメントとのスワップに挑戦します。

 

といっても作業に必死だったから写真はありません...。

 

さて本題。

 

今回は「直って戻ってきてくれたらいい」と率直な依頼をいただいております。

確かに、ほったらかしにしていた時計が動いて戻ってきたら感動もんです。

 

 

受け取り中身を見て愕然。

激安ムーブじゃねーか!

 

石はわずか2つで耐震装置もなし。そのせいでテン心が折れて動作が停止。
ebayで探すも送料込みで4,000円強。待ち時間と組み直しても中身は同じままと考えた場合、他の方法を考えたほうが良さそう。

 

てなわけで適合しそうなのがCYMA 459ってわけです。

基本情報を比べますと、

 

Baumgartner 844

10.5''', Dm= 23.6mm, Do= 23.95mm
2/17 jewels
f = 18000 A/h

Hands
1.30 x 0.80 x 0.20mm

CYMA 459

10.5''', Dm= 23.3mm, Do= 23.7mm
17 jewels
f = 18000 A/h

Hands
1.30 x 0.85 x 0.22mm

両方ともranfft(2022/10月現在)より拝借。太字は私が設定。

 

径は0.3mm違うものの近い値を持っています。
針径も1/100単位での調整で済むため大きな作業が必要なさそうです。

 

2つ方法がありますね。

  • ハカマを拡げる
  • 受けを削る

削るのは秒カナとツツカナのふたつ。

秒針は秒カナをラッピングフィルム#4000で磨いて調整
ツツカナを削るのは諦めて分針のハカマを拡げました

 

どちらの作業もマイクロメーターを使ったり現物合わせを何度も行い入念に確認しました。

 

 

ケースシング径を合わせる方法はケースをすぼめるのが一番でした。

直径を0.3mmだけ拡張するためには0.15mmのフィルム的なスペーサーが必要です。金箔みたいに伸ばせたら作れそうですが、それはちょっと...。

 

 

最後に秒カナが落っこちる問題を直しましょう。

 

本来は厚みのある機械が入っていたケースに薄型のものが載りますから、とうぜん空間ができます。そのためおさえのない秒カナがケース内で落ちます。

 

これを解決するために廃材を利用しました。

切れてしまったゼンマイを再利用して空間を埋めています。

 

というわけで載って完成しました。

 

視覚情報が圧倒的に足りていないのはお許しいただきたく、ええ。

 

 

他人からの依頼でかつ中身は気にしません的な内容でなければ、ここまでの作業はしたくありませんねぇ。

でもこういう作業はメーカーとは違うセクターだからこそなせるワザって感じがします。

 

重たかったけど楽しい仕事でした。

 

では、またお会いしましょう。