損するあほう

時計とかタバコとかPCとか、残しておく。※個人の感想です

訳アリでCYMA 459を選ぶ

CYMA FLEXの名で広く見つかる手巻きムーブメントをオーバーホールします。

 

ジャンクの箱の中から拾った機械ですがなかなか使えるようで。

 

もちろん裸の状態から始まります。

出車方式の秒針。個人的には無くてもいいけど、今回は秒針が必要だからちょうどよい。

 

針抜きと同じ要領で外します。

そっとゆっくり外します。軸は簡単に歪むため注意。

秒カナも一緒に取り出します。裏輪列をさわるときにこれらは邪魔になります。

 

ひっくり返して日の裏へ。
かわいいねぇ、カレンダー無しは。

バリエーション機にはカレンダー付もあるようです。

 

切替部品もクラシカル。そりゃクラシックな機械だから当たり前なんだがね。

古い機械だからここも全部外しましょう。
オシドリはネジ留め方式です。回しすぎると外れて戻しづらくなります。私は付けなおすのが下手です。

 

さて表へ戻ってなんちゃって両持ちテンプを外しましょう。

ヒゲの偏りは不明。まっすぐ寝てくれないから。

裏側のネジ。これは耐震装置の一部っぽいですが、なるべく回したくありませんね。ヒゲゼンマイも近いし、こういうネジはすぐ潰れがちです。

 

機械自体はタバンヌのもの。17石ですが2番車はメタルブッシュ。

 

ところがこの角穴車と香箱がくっついて外れません。困りました。

時々いるんですよ。こういうラブラブの子たちが。
ひっぺがすのがはばかられます。嘘です。

 

輪列は一目瞭然。

2番車はでかい。3番はホゾが長い。もう十分。

 

地板側の耐震バネはネジで止まっているだけ。構造も現代とほぼ一緒。

分解組立が簡単で、ダイヤショックと並んでとっても好感が持てる装置ですねぇ。

 

テンプ側はバネをグイっとズラして続行。

裏側からネジを緩めたほうが確実かもしれない。でも今回はピンセットで押して左右に動かせたため、ヨシってことで。

 

やっぱり手巻きカレンダー無しは素直でいいですね。

さて機械は洗浄して注油組立を経て様子見をしています。

縦姿勢で220°を超えて振っていますから悪くありません。平姿勢でも250°を超えます。

 

この子にはまだ仕事があります。

 

では、またお会いしましょう。