こんにちは。
前回↑からの続きでジャンクのCITIZENを組み立てます。
オシドリのあるべき位置はここです。表からネジも通しますよ。
帰りはテンプを最後に組み込んでみましょうね。
香箱受けを載せてから気づいたのですが、オシドリ用ネジも折れています。どおりで転がってたわけだ。
本来はこの飛び出たネジがもう少し長く、下側にちょっとだけ顔を出しているはず。短いせいでオシドリが固定できずあっちこっち飛び回る。ってかこれ、飛び出てるのおかしいよな?
<!-- 追記
やっぱり飛び出るわけがないだろうとなったので再びさわっていると、普通にはまりました。
ネジを通した後に香箱おさえの順番だったようです。ビビッて強く押し込まなかったのが敗因ですね。ぎちぎち設計。
ですが無事にオシドリがもとの位置に収まりました。もうひっくり返しても「やっちゃったー!」心配ご無用。レイ〇ボーアートデラックスなら垂れない、はねない、そして、テニツカナーイ↑(アーアーアーアーアー♪
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ああ、あとチラネジが全部抜かれてます。
テンワに空いた小さな穴に刺さっているはずなのですが。下の動画のテンプはギザギザしてますよね。こちらの記事で紹介したユニタス製ムーブです。
まだ助かる... まだたすかる... pic.twitter.com/LOh614zM0X
— U (@hal_0_kaw) 2020年1月27日
このギザギザのもとであるチラネジがハマる穴だけがあって、そのものがいません。持っていかれたのでしょうか...。
ちなみにチラネジはテンプの重量を調整する”おもり”でした。古い古い懐中時計で使われていたテンプは工作制度の問題で単純に輪の均衡がとれておらず、きれいな円にならないので、チラネジを付与して重さを合わせていました。また、その材質のせいもあって、気温の高低によって輪の形状が変化していました。
これらに対応するために非常に手間のかかるチラネジが採用されたわけです。
現在では「緩急針調整装置」と呼ばれる簡単な調整方法が存在します。ですからチラネジは装飾としての意味合いが強くなりました。一方で調整の際に緩急針では作り切れない精度を求める最終手段としても作用します。高級な時計に今でもチラネジが搭載される理由ですね。
他の機械式レディスと比較してみます。
下は1ユーロ硬貨、直径は23mmくらい。右はSEIKO Spacial 23jewels。詳しいスペックはわかりませんがおそらく70年代の代物です。
中身を見ていないのではっきり比較はできかねますけども、どうでしょう。最小と謳われて世に出たGraceと遜色ないほど小型化されていますよ(※個人の感想です)。たった10年で追いつかれてしまうとは、技術は急激な速さで進んだとわかります。
ちなみに前編で述べた「小さい時計」はこのSEIKOとはまた別です。
最後は今回の部品一覧で
レディスは部品が小さくて疲れます。
では、またお会いしましょう。