損するあほう

時計とかタバコとかPCとか、残しておく。※個人の感想です

ゼンマイ合わせの時の計算方法

古い時計をさわっているとどうしても出てくる問題。

 

ゼンマイ切れ

 

どうにか動かしたいけどどうやって選べばいいの~~。

 

調べたら簡単に出ました。

 

ゼンマイばね設計に関する計算式です。

東海バネさんから拝借。

ありがとうございます。

k= バネ定数, E= 縦弾性係数, b= 材料幅mm, t= 板厚mm, l=全長mm

気にするのは「b・t・l」のみっつ。

 

私たちのように腕時計のゼンマイのみを扱っている場合、縦弾性係数は無視してよいでしょう。基本的に白色合金と呼ばれる同じような素材を使っているからです。古い懐中時計等は話が変わります。

 

bの材料幅は時計で言うと縦の高さですね。香箱に何mmまで入るかを見極めて選びます。
香箱に収まるものを探しましょう。

 

tの板厚、ゼンマイの厚み。これは3乗されますのでかなり重要です。
例として 0.11^3(mm) : 0.12^3(mm) → 0.001331 : 0.001728 となり、単純計算で1.3倍もゼンマイの力が変わってしまいます。

 

lの全長は... 巻ききったときの径からだいたい出るかと思います。

 

 

以上を踏まえるとまずは

合わせのゼンマイは厚さを合わせろ。

香箱に入る高さを見極めろ。

でしょう。これが正解とは言い切れないものの、”勘”で選ぶだけでなく一応の理論を知っておくと少しは成功確率が上がりそう。

 

あとは自分で交換して「この機械にはあのゼンマイで対応できた」一覧を少しずつ蓄えておくことですね。

 

私も頑張ります。

 

では、またお会いしましょう。