こんばんは。
表題の日本語、おかしくありませんか?正しくはなさそうですね?
何故でしょうね。語順かな。「いかが」「である」「た」「です」「か」の順番だから頭がおかしくなりそうな文章になるのかな。この書き方が認められるなら「ジビエが夕食でしたであろう?」も可能です。
追加で例を挙げるなら「○○さんはおいでますでしょうか?」 えー、「おりませんです」
「ですです」はダメだとすぐわかるのに「だったです(であるです)」のタラちゃん語が誤用と気づけない人は意外と多い。
直し方は難しくありません。「いかがでしたか?」「いらっしゃいますか?」 ハイおしまい。
おしまいと言ってしまえば簡単ですが、こうした言い回しも近頃では許容されているように思えます(※個人の感想です)。「今の現状」「違和感を感じる」「犯罪を犯す」「旅行に行く」などなど、カタカナを交えなくても変な言葉がたくさんあります。
意味が通るので「間違った日本語だ」とも断じがたい...。
何を「おかしい」と呼べばいいの?
日本語は結構な頻度で新しい表現が出てきたり言葉の意味が混同されても「まあ古くからの用法と比べると誤用が主流になっちゃって、かえってそれが正しいってのもアリなんじゃない?」と、一種の訂正が加えられる言語です。無理が通れば通り引っ込む的な。
でも、でもですよ。いつ誰がどういう基準で「アリなんじゃない?」と決めるんでしょう。日本にもRAEのような所があるんでしょうか?
スペイン語では、特にスペインのものを決めるRAE(Real Academia Española)があります。この国家機関が「正しいスペイン語」を決めています。正書法がころころと変わるのはこいつのせいです。辞書からllやñの項目が消えたのもRAEが「やめ!」って言ったから。
日本語 - Wikipediaを見ると、
統制機関 | 日本:文化庁文化審議会国語分科会(事実上) パラオ:なし |
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他方、スペイン語 - Wikipediaでは
統制機関 | スペイン王立アカデミー(Real Academia Española, RAE; [1], スペイン語アカデミー連合 (Asociación de Academias de la Lengua Española, AALE; [2]) |
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(事実上)の文字は日本語にしかついていません。つまり、日本語には正確な文法や用法を決める国家機関が存在しない?? え?じゃあ宙吊り状態なのか?
今その第3期の任を終えるにあたり,漢字・かなづかいを含めて,日本語の表記の基準を求め,これまで個別的に行われてきた仕事の総まとめ,ないしは体系づけを考えてみるべき段階に至ったといえるであろう。
なんて書かれているので、きっとある程度の規則を作ってくれたのでしょう。ちなみに引用した「第3期国語審議会」は昭和31年の会議ですのでもう何十年も前のお話です。戦争が終わってからやっとこさ正書法についての議論が国レベルで話され始めた点に驚きを隠せません。さすがに今の2019年、もう日本語にもある程度の明文化された規範が存在してもいいんじゃないでしょうか。
すると、とある本を見つけました。
ないんかい!!
結局2013年現在の日本語に正書法は存在しません。
本が出るほどですから、国が「これが正しいんだよ」と決める日本語はないというひとつの結論に達しました。
ですので、現代の日本語の正誤を決定するのは国の出版する教科用図書と各社から売られている国語辞書のふたつと考えられます。
教科書は言わずもがな。これを基礎と国が定めて子どもに教えるために作られます。実質国が日本語の標準を決めているのと同じです。
辞書はちょっと難しい線引きになりますけども、基準を探す指標にできます。各出版社によって監修も違えば内容の傾向も違います。数年に一度の改訂で項目が追加・削除されます。最近数年(詳しくは知りません)で一般に使われるようになった語句が辞書に載る仕様です。
結論
辞書どうしと教科書のような国の出す本とを照らし合わせて共通する部分が暫定的な「正しい日本語」です。
辞書選びも意外と大変そうですが、安心してください。世の中には辞書マニアもいるようです。
言語は伝えるのが第一義だと私は信じていますから、間違いを恐れずに個性を出しましょう。
無理やりまとめましたけど気にしないでください。これも個性だから。うん。
では、またお会いしましょう。