こんにちばんは。
ピンセットとドライバーを整備しました。
時間とやる気が合わさればたまに時計をいじっているわけですが、見るだけでは何もできませんので触るための道具が必要です。
最低限、マイナスドライバーとピンセットを使います。キズミは無くても作業できます。細かい汚れや軸受けを見るときにはあったほうが都合が良いと言うまでもないけども。
この間オリエントの時計をいじいじした際に気がついたピンセットのゆがみ。
もう一度、ご覧いただこう。
先っちょがどう見ても浮いてますよね。
作業自体はこのままのピンセットで進められます。オトコモノのムーブメントは大き目のネジを採用しているおかげで掴めます。ですが一方でオンナモノは小さすぎてそもそもネジが肉眼では認識しづらい。
どちらにせよ先端が合っていないピンセットは傷を付ける可能性もありますし、まっすぐじゃなければちゃんと部品を取れない事態が...。片目でやってるもんですから遠近感大切なんスよ。
てなわけで磨いて整えました。
こういうヤスリでまず荒く面を直します。先が尖りすぎているのも修正します。
写真を撮り忘れたのですが、よく見ると片側が曲がっていました。何かにひっかけたのでしょう。
ペンチで軽く戻して1000番の紙やすりであれこれ整えたのが、こちら。
きれいなおぴんぴんだろう...?
先っちょもしっかりしてるし太さ(細さ)も申し分ない。
しばらくは飽きずに使えそうだ。
そして他方、ドライバーも極力まっすぐにしました。
マイナスドライバーも、近くで見てみると角が削れていたり歪んでいたりと健康とは形容できない状態でしたので、ゆっくりと調整しました。
さすがにカメラではなかなか写せない細かさでした。
キズミで確認しながらちょっとずつ。
先端の一部色の変わった所が見えますか?今回磨いた部分です。
申し上げたように厚みがあるせいでネジの溝に入らないので、全部少しだけ薄くしました。
工具の整備も想像より楽しく進められました。
しかしやればやるほど「もっと精密に仕上げられるのではないか」「これは本当に水平を保った直線なのか」などなど、欲望やら疑念やらが沸いていつまでたっても究極を追い求めてしまう。
そう、いわば沼!
快適な作業のために自分で道具を作ったり整えたりするのは仕方ありませんからね。
では、またお会いしましょう。