こんにちは。
CURRENTのクオーツ式を開きます。
名前だけだとよくわからない「CURRENT」。しかしこいつもよく見てみればどこにでも、特にホームセンターや家電量販店に置いてある安い時計です。ぱっと見だけだとメーカーもはっきりしません。
先に正体をばらしますと、SEIKO製です。下位モデルも下位。2000円やそこらの「時間が見えたらいい」時計。
こいつを頂いたので、練習がてら見ましょう。
なんの面白みもない超ド級のシンプル時計。こういうのが好きな人にはバッチリ刺さる。すべての時計はこういうのでも悪くない。
未だかつてない汚れを見せつけられます。驚愕の事実として可動品です。もらった時点で元気に動いていました。電池残量も十分。
どうやってこんなに汚れるんや。
こじ開け付近も垢まみれ。ここが汚れるのはまだわかる。肌が近いもん。
白いのを取り除いてこじこじ。機械とご対面。
インスツルとの予想を裏切り、今回の機械はエプソン製。Y121Eが型番でしょう。検索かければサービスマニュアルとか他の人の記事が出てくるはずですが、今回はノー勉で挑みます。勢いでやれる謎の自信ってあるじゃないですか。
「PUSH」を押しながら巻芯を外してムーブと文字盤を摘出。目に見える大きなネジ3つを外すと銀色の多いな板が持ち上げられます。
これ以降ネジは出てきません。
コイルユニットの隣にある回路ユニットも破かないようにゆっくり持ち上げます。
水晶部分？も一緒についてくるので千切れそう。こわい。
コイルってなんかかっこいい。意味もなく憧れちゃう。ちなみにジバコイルじゃなくてレアコイル派。素早さが正義。
コイルユニットと輪列おさえを外すと、
こっからは上向きにすぽすぽ引き抜くだけで大丈夫みたいです。
写真さえ残しておけばもとに戻せますからね。
ここまできてやっと文字盤が外せました。意外と固くささっていたようで、曲げないか心配でした。
最後にこの銀色の板を外せば完了かな。外さなくてもよさそうな雰囲気ですが、時針用の筒車があるので一応。
真っ裸。
ステップモーターに磁石が仕込まれているのであとの脱磁が面倒なこと。
針もどしも2度目の挑戦で成功。許容範囲って言ってくれ。
初めてでかつ予習なしで進めたクオーツY121ムーブメントの分解組立、無事終了して再びチクタク動きました。一安心とともに自分が間違っていなかった照明です。
輪列おさえが一つになっていたせいではめ込むのに20分悪戦苦闘しました。機械式においては分けて作られるのは、こうした手間を省く目的があったんでしょうな。
まだまだなれない針関係はこうした安いムーブでたくさん練習を積ませてもらいましょう。
最後に部品一覧を写真で。
おそらくもっともっと分解できるんでしょうけれども、私はこれで限界ですね。
では、またお会いしましょう。
