様々な場面で目にするMIYOTAの機械。
時間合わせで苦労する場面も多いでしょう。公式HPを見ながらおさらいします。
8215
有名な格安機械。ZEPPELINをはじめとする海外ブランドで採用され、機械自体の歴史はすでに40年を超えています。
MIYOTA cal.8215 は以下の機能を備えています。
- 自動巻き+手巻き
- 日付
- 日付早修正機能
これだけ。
そう、秒針を止める「ハック」や「秒規制」が使えない機械なのです。時計をひっくり返そうと天地がひっくり返ろうと秒針は動き続けます。
時間を合わせる際は秒針を気にせず、時分針だけを合わせるのが良いでしょう。
唯一行える秒針調整は「バックハッキング」です。
聞きなじみのないこの技は、秒針を逆回しして”正しい時間”に近づけるもので、ゼンマイの巻きが弱い状態でないと行えない裏技。
パワーリザーブが少ない状態で分針を逆回しすると秒針もつられて逆回転するのを利用した”ハック”。
非公式なハックですから何が起こっても知りませんよ...。
<追記>
2021年12月01日にミヨタからの発表があったのを今知りました。お恥ずかしい。
機械式スタンダード Cal.82シリーズへの秒停止機能搭載 | Product | MIYOTA MOVEMENT
てなわけで2022年からは秒規制ありと秒規制なしの両タイプが混在する面倒な状況となります!
<追記ここまで>
8315
聞きなれないナンバリング。cal.8315がMIYOTAから販売されています。
寸法が同じのまま60時間のパワーリザーブを獲得し、ひとつ”ウエ”をゆく機械。
機能は以下のとおり。
- 秒針停止機能
- 自動巻き+手巻き
- 日付早修正機能
- 3針 日付
*ケースの互換性があるもの : 82シリーズ
なんということでしょう、秒針停止機能を備えています!
地盤の装飾が美しくなったり、ねじが青色になったりと色々アップデートされた”強化版”ムーブメントとなります。
残念ながら記事を編集している2022年1月末ではほとんど流通しておらず、公式やAlibaba経由で発注しても最低100個となり結果高額なお買い物に...。
どこかで手に入ったら秒規制の仕組みを解明したいものです。
9015
2009年頃に発表した新作ムーブメント。knotの採用が有名。日本国内であまり流行っていない感が私の中であります。
ETAの供給停止問題にかぶせて発表されたこともあり、cal.2824-2等をかなり意識したスペック。
機能は以下のとおり。
- 秒針停止機能
- 自動巻き+手巻き
- 日付
- 日付早修正機能
自動巻き、高振動、カレンダーと現代機械式の主流をとらえた機械にはもう当たり前の秒針停止機能。
ちなみに文字盤を固定する「干支足」の一部がETA用のそれと同じ位置であることから、文字盤をパクって搭載することが可能です。ケースに適合するかどうかは不明。
2035
※ この項目はわき道だと思って聞いてください。
急に紹介される謎のクオーツ。これ実は実質世界最強の時計機械です。世に出回っている半数近くに搭載されているでしょう。
電池寿命は公称3年で、ぎりぎりオーバーホールにも耐えうる構成。電気的、物理的ハック機能はもちろん搭載。
ちなみにガガミラノ()の中身もコレ。あのバカでかい時計の中身はスカスカで本当にバカなのは買う...おや、誰か来たようだ。
では、またお会いしましょう。