さて、名もなき中華自動巻きを進めます。
いろんな機械の雰囲気がここからも垣間見えます。
前半はこっち。
自動巻きを外すとスライド式の丸穴とわざとらしい金色の角穴。
アンクルはひっくり返さないと外せない。何回も裏返さないといけない方式は面倒だな。
ちなみにテンプを組み込む前にツツカナと筒車を入れる必要があるんですねぇ。
再びひっくり返して角穴丸穴を外します。ここでコハゼがバネ一品で作られているのに気づきます。
なるほど、鉄板一枚で作っておけば細いバネを組み込むこともないし飛ぶ心配もないわけだ。ETA cal.2512でも似たようなバネコハゼを見た気がする。
きちゃない板も外してしまいましょう。
おさえの傷がえげつない。ただ傷が入っただけの艶消しなんて全く美しくない。
この配置とテンプの位置、どこかでみたことが...。
うーん。ETAの輪列ですね。12時位置にテンプが来るところまで一緒です。考えなくていいからパクったのかしら。ウデの本数なんかは違う。オリジナルなのかパクリなのか。
固い固いキフショックを外して受石とこんにちは。
汚い。ボロボロの石。100年使ってもこんなボロボロの石にはなりませんよ。ほぼ新品状態でこれはあまりにもひどい。
点数自体はあまり多くないため簡単です。
が、わざわざこれを使って時計を組みたいかと言われればもちろんNOです。精度はそこそこよさげなんですがね。
巻き上げはセイコーのマジックレバー、輪列はETA、耐震装置はROLEX。いいとこどりかと思ったら別に大したことないって感じ。
表面仕上げをきちんと行って、わざとらしさ(仰々しい彫りや青焼き風ネジ)を取り除けばもう少し評価されそうな気がします。
アヤシイ機械には注意しましょうね。
では、またお会いしましょう。