電池交換したけど動かないというわけで私のもとに回ってきました。
私ではなく普通の時計店に持ち込んではどうだろうかと毎回思いつつ、お小遣いのもととしてありがたく作業します。
いつもとレンズが違うのでピントが不安定な点は許容してください。
裏蓋を外すと結構古いクオーツがお目見え。80年代に使われていた機械だそう。
トリマコンデンサがついています。配線もたくさんあります。石が少ないです。
たいがいはSR916SWが使われますが、前の時計屋はSR927SWを採用したみたいです。まあ蓋が締まって電池が外れない以上はデカいほうがイイよね。私も自分用には大きい電池を使います。
発振が確認できるものの秒針が回っていないから、古い油や汚れで固まってると思って作業開始。
このころから干支足はレバー式だったのね。
これもピントが合ってない。
文字盤を外して裏輪列を見てみると、あれ?どこかで...。
まあクリソツなんだわ。
回路周辺以外はほとんど変わってないみたいだから、そっくりそのまま載せ替えもできちゃうわけ。同じ機械が手に入らなくなっても955系で代用できるから安心。
部品単位で見た場合はわかんない。手探りで交換可能か調べる必要アリ。
切替まわりも全く同じでした。交換できそうだな。
ここだけ新型のを使うくらいなら載せ替えのほうが楽だ。
表側はすっきりしてなくて古いクオーツの雰囲気が良く出ています。
基本的な構造はこの時代から変わっていないようで、955系をさわった経験があれば余裕です。
コイル一体型もこのころから採用。
回路ブロックごと交換になると高価だから困る~。
輪列はさすがに汚れが見られました。
がびがびじゃなく油が固まっただけのようなもので、洗えばすぐ落ちます。一応ハケでトントンしておきましょうか。
古くてビビっていたクオーツも全然なんてことありませんでした。
洗浄組立・注油で運針が再開しました。消費電流が1.3μAと高めなのは時代のせいでしょうか。
murata SR927SW の容量は60mAh。計算すると
60*1000 / 1.3 / 24 / 365 = 約5.3(年)
と考えれば妥当?
955.114はムーブメント全体で1.8μAまで許容とされていることから、1.3μAも許されるでしょう!
部屋の中で腕に巻いたまま様子を見て大丈夫そうなら返却です。
では、またお会いしましょう。