表側を開いていくとちょっと特殊な形が見えてきます。
見つめるとスイス式のような要素もちらほら。
オールドセイコーの高振動機はまだお友達ではありませんからびくびくしつつ挨拶。
ちっす。
まずはテンプから。
ヒゲゼンマイもなかなかコシがあって力強い。4本腕は高級機に使われがちとの話をどこかで聞いた気がする。
小さな歯車はこっちと連動しているみたい。
このギザギザな筒を外側から回して時計の進み遅れを微調整できる仕組み。裏蓋を開いて調整が出来ないケースだからこそ存在する機構ですねぇ。
自動巻き機構を途中まで外さないとゼンマイを解放できないのはどの腕時計でも同じ。
こんな細いバネひとつでゼンマイの力をおさえている。
これも飛んでいく潜在能力が高い。折っちゃいそうで怖い。
一昔前のETAの手巻きとかにこういうのがあったような気がする。
受けを外すと特殊な歯車の並び方が。
従来セイコーの機械は2と4が垂直に並ぶ形だったのが、この機械ではすべての歯車を別の位置に乗せています。ETAで目にする並びに通ずるものを感じます。
上の画像の左下にある切替車。
「爪」に汚れがたまっているのを見る感じ、このギザギザにも油をさす必要があるのでしょう。マジックレバーでも爪と歯は注油ポイントになっています。
自動巻きユニットは時間のズレと直接関係しないから、必要だと思うところ全てに油をつけていってもあんまり困らないはず。
表側は難しいこともなく終了。汚れも全然なし!
唯一あげるとすると香箱が固すぎた。蓋割れるかと思ったわ。
振りもよく250°程度で姿勢差も小さい。
これはまだまだ使えそうですね。
キングセイコー 5625-7000 第1回 計画をたてる
キングセイコー 5625-7000 第2回 ケースを磨く
キングセイコー 5625-7000 第3回 ガラスを調達
キングセイコー 5625-7000 第4回 カレンダー側分解
キングセイコー 5625-7000 第6回 完了
では、またお会いしましょう。