3月頭に入金が完了し、今か今かと待ち焦がれた自作(デザインしただけ)ケースがようやく、やっと、ついに我が手に。
輸出が止まっていた原因は結局教えてもらえなかったそうです。チャイナポストめ。
さて文句ばかり言っても過ぎた時間は戻ってきません。
問題のケースはといえばこういう感じで具現化されました。
うんうん。それっぽい形になってるねぇ。でも思っていたより表面の仕上げに違和感があるぞ??
ミラーポリッシュにしてくれとも言っていないからピカピカでないのは無問題。想定内。
もうちょっと近くで見よう。
これは側面。傷は私がチェックに使ったから許して。
指定した覚えはないものの、梨地仕上げのようなつや消しが見られます。胴体側面はつや消しがいいと思っているタイプの人間ですのでここは満足。
ベゼル部。一体型なのでベゼルって呼ぶのか微妙。
この小さな擦り傷は私がつけたものではありません。仕様です(白目)。
工場直送で新品のはずのケースがこの状態ってのはあまり嬉しくありません。どちらかというと不良品のレベルです。
価格を考えたら黙ってたほうが...。
仕上げなし部と思われる箇所の拡大がこちら。一番多くの面が一つの写真に収まっているかと。
切削痕、ですね。ツールの通ったあとが丸見えです。私は結構好きです。なんやかんや言って工業品ですから、むしろこうした機械の痕跡がある方がわくわくして好き。
鏡面仕上げだと傷が入るのを恐れて臆病になりがちですがピカピカじゃない以上どうとでもなれな表面。
ただし、ラグの足と胴体上面で”目”の向きが変わってしまっている点は残念です。
上の写真でもおわかりのとおり、光の角度がまるっきり違ってしまうため、統一感がありません。フィレットではなくしっかりと角をつけたほうがよかったかも。
裏蓋外側はサンレイ仕上げのような反射が見て取れる。こちらはマシニングではなく旋盤で製作したのでしょうか、ツールの跡がなくさらさらとしていますね。
縁の方にある小さな擦り傷も仕様です(泣)。
面取りを大きくするor少し丸みをつけたほうがよかったかな?この暑くなってきた時期に腕に巻いているとかなり汗がたまる。
さて滞りなく進んでいるように思えて次が大変。はめ合いがきつい!
裏蓋と胴体の径の差が0.15mm程度。胴体の壁の厚みが1mm。
これを押し込むには結構無理がありました。裏蓋側をヤスリで少しずつ削って押し込めるようになるのに数時間の調整。
私の予想ですが壁の厚みがありすぎて柔らかさが足らなかったのです。ここは反省。
寸法の調整を行ってガラスを付けて試用のために形を整えた。想像よりはいい具合になっている気がするぞ。
黒色インデックスと黒い石付きリュウズがいいあんばい。オリジナルとはかけ離れたデザインでしょう。しかしこうして復活を果たしています。
セイコーファイブと並べてパシャリ。(これらを並べていいのかという疑問はスルー)
ケース径は36mmでなんとかしています。文字盤のデザイン的にもゴツゴツよりは控えめが合っている。
ガラスはφ29mmでガラス用のくぼみはφ29.1mmで厚さ1mm。圧入みたいな形よりは接着のほうが手探りでの作業には向いていました。
ケースの厚さは10mmを下回っています。自動巻きと考えれば頑張っています。
上の自作ケースが7.8mm、曲面ガラス込みで9.3mm。
下のファイブが11mm、曲面ガラス込みで12.5mm。
およそ3mmの小型化?に成功しました。
腕時計として利用価値が再び戻ったBM12820もどこか嬉しそうな表情を浮かべています。
今回は何を言っても初めての自作ケースデザインでまだまだ試作段階。個人的にはたくさんの改善点が見えてきました。
そしてなにより特注なのに1個あたり1.5万円でオリジナルの腕時計ケースが作れてしまう安さに驚きました。
ある程度使って満足いく動作が確認できたら、いろいろな腕時計の自作ケースに取り掛かりたい所存。
2月末から続いた「身ぐるみ剥がれたB&M」シリーズもここで幕引き。
B&M カレンダー側
B&M 表側
B&M ケースを自作?
B&M 見積もりと発注
B&M 未だ届かず
ご愛読ありがとうございました!John先生の作品はまだまだ続きます!
では、またお会いしましょう。